針の品質

鍼灸治療で使う針には、
大きく分けて使い捨ての針とそうでない針があります。
臨床的には、
使い捨てでないものの方が、
使い心地は良いのですが、
複数回滅菌しながら使うため、
品質の管理が必要です。
滅菌や治療を繰り返すと、
どうしても金属疲労や針先の傷みが起こります。
そうすると治療中に折れてしまったり、
刺入するときに痛みが出たりします。
また入り難いために、
変な力を入れて針を曲げてしまったりもします。
感染症に関しては、
滅菌器を正しく使用している限り大丈夫でしょうが、
毎回針先や全体の品質を吟味したり、
患者さんを不安にさせるくらいなら、
使い捨ての針を使用した方が良いのかもしれません。
というわけで当院でも、
セイリンという日本製の針を使用しています。
http://www.seirin.tv/system_production/index.html
実はもっと安い中国製の使い捨てもありますが、
以前不良品を何度か目にしましたので、
信頼性はかなり低いものと認識しています。
患者さんの体内に入る物ですから、
やはり信頼がおける製品にするべきですね。
当院では殆どの治療を、
寸3の1番と呼ばれる細く短い針で行います。
太さが0.16mmのかなり細い針です。
この位になると、
細いワイヤーのようにグニャグニャ曲がりますので、
ぽっきり折れることはありません。
安心して治療を受けて頂けます。