二段階胚移植

二段階胚移植とは、
受精卵を二回に分けて移植する方法です。
大抵は受精二日目の四分割卵と、
五日目の胚盤胞を移植することになります。
元々は滋賀医大産婦人科で、
約10年前から徐々に臨床が重ねられていました。
一部の不妊専門病院でも臨床が重ねられ、
現在では多くの不妊専門病院で行われています。
この移植では、
最初の初期胚で子宮内を刺激し、
後の着床率の高い胚盤胞を入れるため、
一般的に高い成功率を示します。
2001年の段階で、
約七割近い成功率とのことでしたから、
二段階胚移植は、
かなり成功率の高い移植方法といえます。
但し問題点とすれば、
胚盤胞がそもそも育ちにくいこと。
更に多胎妊娠がし易いことでしょう。
胚盤胞は年齢にもよりますが、
恐らく全受精卵の内、
大体3〜4割程度しか残りません。
その内の七割ということは、
多くの胚盤胞が採れる人でも、
2〜3割程度の成功ということでしょうか。
となると、
比較的若くて良い受精卵が採れる人なら、
そもそもこだわる必要がないかもしれませんし、
採卵数が少ない人なら二段階胚移植自体が、
かなりリスクを伴うことになります。
そこでまとめると、
1.採卵数が1回当たり4個以上採れること
2.双子であっても良い
3.金銭的な負担(若干高くなります)
4.初期胚のみの移植となっても良いこと
これらの条件に当てはまれば、
試す価値はあるかもしれません。