選択

 最近の研究では、
女性の身体は精子を選り好みし、
適さない精子を排除していることが分かってきました。

 豪・アデレード大のサラ・ロバートソン教授によると、
精子には、女性の体に入った時、
 受け入れてもらえるよう、
 精子内の免疫システムを変更する
『信号伝達分子』が含まれているはずなのですが、
 健康そうに見えても、
 この変更を行えない精子があることから、
 女性の体内システムは生物学的な交尾相手に関して
『好みがうるさい』
可能性が浮上してきた。」
ということです。

 また過去3ヶ月以上経験していない精子は、
着床し難い傾向があることも分かったようです。

 これらのことは、
今後の不妊治療においても、
重要な意味を持っているかもしれません。

 つまり精子は質や量だけが問われるのではなく、
常に母体側から選択されているということ。
つまり求めない精子は、
幾ら質が良かろうと受け付けない可能性がある。
こうなると、
最早ペアを変えるしかないということになります。

 また過去3ヶ月以上経験していない精子ということは、
体外受精や顕微授精以外で性交がもたれないと、
胚移植しても着床しづらいということです。
つまり生殖医療に頼るだけでなく、
常に自然な生殖行為も行う必要がある。

 或いはEDなどの場合、
移植周期のIVF以外でも、
人工授精などを間に行う必要があるということです。

 絶対的な答えではありませんが、
これから妊娠を考える人には、
一つのヒントになるかもしれません。