素朴な疑問  Q&A

 先日来院された方は外国籍の方で、
恐らくそんなに不妊治療の情報自体を集めていない方でした。
まぁ考えてみれば、
医療を受ける側が情報を集めて治療を受けるなんて、
恐らくここ10数年くらいのものでしょうか?
それまでは提供される医療を文句も言わず、
疑いもせず受けていたのでしょうから、
海外の方ならそれで当たり前かもしれません。
それだけに非常にシンプルな疑問を持ち、
嘆いていました。
それは、
「原因は何なのか?」「いつまで受ければ良いのか?」
という2点です。
勿論これは多くの治療を受ける側の疑問で、
永遠の課題でもあります。
でも大抵の方は、
何となく原因不明だということも、
治療を受ける期限を自分たちで決めるんだということも、
漠然と受け入れているようです。
私自身も原因が厳密に何かと言われると、
恐らく遺伝上の問題が大きくて、
それに次いで年齢や体調かなとくらいにしか分かりません。
期限に関しては、
高度医療なら卵が採卵出来ないことが極端に増えたり、
精子が全く採れないようになるまで。
自然妊娠なら月経周期が極端に短くなったり、
月経が起こらないようになるまで。
或いは射精中の精子が極端に少ない、
夫婦のどちらかが性交が不可能な状態になるまで。
更に年齢で言うなら、
30歳までが理想的ではありますが、
その後は3〜5年おきにチャンスが減り、
リスクが増える感じがします。
最終的には、
30代中盤から40歳までなら十分勝負は出来ます。
40代前半なら体力次第ですがリスクは増えます。
40代中盤以降は極端にチャンスが減ります。
勿論治療を始める年齢も重要です。
40代から治療を始めた場合には、
スタート時点での体調や体力が非常に問われます。
つまり個人差がかなり極端に出てしまいます。
それ以前なら体調を整えながら、
医療の受け方を選ぶことが出来る分チャンスは増えます。