新出生前診断

 昨日ニュースで話題になった、
「新出生前診断」について。

※この話題自体が気に障る方はこの記事は見ないで下さい。

 この出生前診断では、
妊婦の血液検査で胎児のダウン症が99%診断できるそうで、
今までの羊水検査と違い安全性や診断能力からしても、
かなり確実性のあるものとなりました。

 その反面診断の結果次第では、
中絶の件数はかなり増えるでしょう。
今回は取り敢えず関東の5病院での実施となりましたが、
検査自体が広く行き渡れば、
特に高齢出産でのダウン症児の出産はかなり減るように思います。

 当院に来院されている方を見ても、
35歳以上が殆どですので、
金額的には未だ高い(約20万)ものの、
普及すればぐっと安くなるでしょうし、
定番的なスクリーニング検査として行われるようになる気がします。

 関西では大谷産婦人科着床前診断が有名ですが、
こちらは体外受精以外では無理です。
この二つを比べてみると、

着床前診断>         <新出生前診断
・妊娠前に診断が可能      ・妊娠10週前後で診断
・30万円程度         ・20万円程度
・関西では大谷産婦人科のみ   ・関東の5病院のみ
・高い出生率が望める      ・ダウン症のみ診断

 また新出生前診断は、
35歳以上の妊婦や過去にダウン症の子どもが居る場合など、
一定の基準を満たした後、
恐らくはカウンセリングなどを受けて施行されるはずです。

 着床前診断は明確な指針と言うよりは、
病院での話し合いがメインで決定されるようですし、
習慣性流産の予防などの、
出産を目指すことが第一目的のようです。

 実際に当院の患者さんでも、
着床前診断を希望されていましたが、
結局は話し合いの元行われませんでした。
誰にでも施術されるわけではなさそうです。

 最後に命の選択云々に関しては、
その人の立場立場で変わるでしょうから、
最終的にはまとまらないでしょう。
私なら受けないと思いますが、
誰にも強制は出来ないとも思います。