専門病院あれこれ

続けてですが、
病院の選び方について。
多くの方は鍼灸院ではなく、
病院が第一選択になります。
結果的に鍼灸院にかかることになっても、
身体に影響の出易い(良くも悪くも)病院での治療は、
不妊治療ではかなり大きなウェイトを占めます。
病院選びの良し悪しというか、
合う合わないは非常に重要です。
鍼灸院選びは間違いでも選び直せば良いのですが、
病院の場合は、
コスト的にも時間的にも、
そして身体的にもかなり負担になることがあります。
そこでタイプ別に選び方を書いてみましょう。

1.高コストセレブ病院
ネットや専門誌、テレビ等でも紹介されるような病院です。
室内の装飾も豪華ですし、
一般的に高い妊娠率を誇ります。
ただし長期に渡る治療には向かないことが多いようです。
高い妊娠率は患者の選別や多い薬の量に支えられています。
また担当医が選べないこともネックです。
何でもあるようで、
大事なものがなかったりします。

2.高バランス病院
基本的に医師の数は少なく、
担当医に近い形で治療をすることが出来ます。
セレブ病院ほどの豪華さはありませんので、
プライバシーの面で少々問題がある場合もあります。
治療に関しては、
基本的に話し合いで決まりますが、
職人気質の先生も多く、
最初は質問がし辛いようです。
但し慣れてくれば、
治療の方針等も選ぶことが出来ます。
病院任せの治療が良い人や、
プライバシー重視の方にはお勧め出来ません。
また必ずしも通い易い場所にはありませんので、
通える人が限られるかもしれません。
個人的にはこういった病院がお勧めです。

3.オーソドックス病院
一般的な高度医療まで出来る不妊治療専門病院です。
薬もそこそこ使うし、
それぞれ色々な趣向は凝らしていますが、
どこもそう大差ないようです。
但しコストの面では、
セレブ病院から見れば安いですが、
一般的な医療費ということからすれば常識外れです。
簡単に窓口で処方されれ薬剤費の高さには、
一般的なお若いご夫婦なら目が飛び出ることでしょう。

4.自然派病院
少しでも少ない薬剤で治療を行おうとします。
ステップアップのスピードは、
覚悟して来た人は物足りなさを感じるでしょう。
漢方薬なども多く使われます。
自然派の中でも、
体外受精を自然周期で行う病院と、
体外受精はなるべく行わない病院にも分かれます。
ホルモン剤を使用するなら、
自然周期でも弱りは出ますので、
高刺激で短期使用と自然周期で長期使用なら大差ないのでは?
或いは自然周期で長期の方が負担があるかもしれません。
なるべく薬を使用したくないのは皆さんそうでしょうが、
トータルでの負担を考える必要があります。
漢方薬も同様です。
こうした病院には不妊治療が初めての人か、
或いは比較的高齢の方が多い傾向があります。

当院の患者さんにはよく病院の相談をされますので、
転院などの相談を受けることがよくあります。
個人的には上の高バランス病院をお勧めしますが、
地域や時間等で制限がある場合が多く、
全ての人が通われるわけではありませんし、
結果が全て良好なわけではありません。
選択肢として色々な病院があるわけですから、
その人に合った環境の病院を選択する情報を提供しております。
勿論自然な妊娠を目指す人には、
徹底的にお付き合いするつもりです。