腹帯

 今日は午前中に、
久し振りの患者さんがいらっしゃいました。
現在妊娠36週で、
腰痛を訴えての来院です。

 妊娠初期から背中の張りなどはあったようですが、
先日から腰の痛みが強くなり、
片足荷重が出来ないとのことでした。

 妊娠後期になると、
恥骨結合や仙腸関節と呼ばれる骨盤の関節が緩くなり、
どうしても不安定になります。
この時期に無理な体勢を取ったり、
繰り返しの負荷を与えると強い痛みが発生します。

 そのため普段から骨盤周囲の筋肉をほぐしたり、
関節の動きを滑らかにしたりして腰痛予防をするのですが、
今回は旦那さんの愛のマッサージも効果を挙げず、
当院への来院となりました。

 骨盤周囲の関節を調整し、
軽く周囲の筋肉をほぐし(局所以外)て、
最後に腹帯を巻いて頂きました。
当院では後期以降で腰痛などが強い方には、
腹帯を巻いて頂きます。

 これは自分で巻ける巻き方ではないため、
お腹を締めずに骨盤だけを軽く安定させます。
この腹帯を巻いていると、
足腰の痛みはかなり楽になります。
軽いものなら、
腹帯を巻いた状態で散歩でもしてもらうだけで、
殆どの症状は無くなってしまいます。

 安産の手助けにもなりますので、
場合によってはビデオ持参でご夫婦に来院して頂き、
巻き方教室をします。
産婦人科の巻き方では、
ただのお守りになってしまうか、
下手をしたら返ってお腹を圧迫して、
お腹の赤ちゃんがしんどくなってしまいます。

 たかが腹帯ですが、
これも一つの安産の秘訣です。