医原性不妊症

 つい先日、
大阪にあるKクリニックの学会報告を見ていたのですが、
面白い内容が書かれていました。
このK先生は漢方薬で治療をされています。
滅多なことでは体外受精や顕微授精をしない先生で、
人によっては少々焦れったいようです。

 ただ特筆すべきは不妊治療専門の医師でありながら、
不必要なAIHやIVFはしてはいけないと警鐘を鳴らし、
多くの医原性不妊を救っている方なのです。

 医原性不妊とは、
医療行為で返って不妊を起こすことで、
過度の排卵誘発剤やそれによる体調悪化。
また体調悪化の状態での妊娠、流産、掻爬など、
どんどん本来の力を失ってしまうことです。

 当院に来院される方の中にも、
少なからずこうした方が存在します。
そうした方を治療しながら、
その方にあった医療機関を選択する情報を提供するのも、
ひより堂の仕事なのではないかと思っています。

 無駄な排卵誘発剤の乱用での頸管粘液不全や内膜の菲薄化は、
厄介な不妊の原因になります。
何故か過剰な信頼を受けるクロミッドも、
自然な妊娠が可能な方の場合には、
邪魔にしかなりません。

 不妊専門の病院に通っているのに、
返って不妊を誘発しているとは思いもしないでしょうが、
特に数年も高度医療や病院でのホルモン剤を使用しているなら、
くれぐれも被害者にならないよう気を付けて下さい。

 ただ漢方薬にも医原性不妊は起こりえますので、
くれぐれも漢方薬の過信もしないように。
基本は食事と栄養、或いは休養です。
これを凌駕するものは少なく、
精子や子宮、卵巣に異常がない場合には、
上の3つが基本です。

 それに何をプラスするかといったところです。
そこでひより堂では鍼灸をプラスしています。