治療のストレス

 かなり久し振りの更新です。
5月は何かバタバタしてて落ち着きません。

 さて今日は治療所の話題ですが、
先日来院された患者さんはどこか堅い表情で、
ただ緊張しているだけなのかと思っていましたが、
徐々にその原因が分かってきました。

 どうもひより堂に来院される前に、
一軒の治療所で治療を受けてきたようです。
その治療所は有名な某流派の治療所なのですが、
ここでかなり厳しい診断と指導を受けたようです。

 私も患者さんには食事や運動の仕方では、
細々したことをいうことはあるのですが、
その治療所の指導は当院の比ではなく、
それに参ってしまったようです。

 患者さんにすれば、
身体の状態も悪く制限事項も多いことに戸惑いながらも、
これを守らなくて子どもが出来なかったらとか、
でも本当にそんなに悪いんだろうかとか、
色々と悶々としながら1週間過ごしたようです。

 食の制限事項は難しいところですが、
個人的には厳しすぎる食事制限はお勧めしていません。
勿論、
お酒や刺激物、甘い物や油ものは、
身体に良いものではありません。

 だからと言って、
一日に少しの甘い物を食べたからと言って、
それで身体が大きく悪くなるといったものではありません。
ヒトは頭で生きる生き物ですから、
ストレスは大敵です。

 日々のストレスの問題は、
それ以外の生活環境以上に頭を悩ませる問題なのです。
だから色々な環境が身体に及ぼす影響と、
ストレスを如何に最小限にするかとのバランスを考えて、
日常生活の指導を行うようにしています。

 ただ妊娠中の飲酒と、
子作り・子育て期間中のタバコは話が別です。
特にタバコは必ず止めて下さい。
当然ご夫婦共にです。

 今回の場合も、
食事指導は間違っていないけれど、
その人には色々な意味で合っていなかったということでしょう。

 より少ないストレス環境での不妊治療は、
これから当院での課題でもあります。