父親予備軍

 自覚症状のない患者さんを治療するのは、
治療効果を体感しにくい為大変です。

 特に男性の場合、
不妊治療にかかる抵抗感は女性以上で、
「治療=自分が欠陥がある人間だと認めること」
と思うのか、
自分は関係ないというプライドなのか、
他覚所見(乏精子症や奇形など)があっても、
なかなか来院されません。

 そこで不妊以外の身体症状などを理由(腰痛や肩凝り)に、
何とか引っ張って来てもらうのですが、
それでも長続きしない場合が多いですね。

 そんな中、
非常に理解のあるご主人が数人来院されていますが、
その中の一人は自覚症状もないのに来院していましたが、
最近非常に精子の運動率が良いということで、
かなり期待が持てるようになってきました。
勿論、
東洋医学的には初診時から問題有りで、
最近は大分良くなってきました。

 原因不明の不妊の方の中には、
少なからず男性不妊が含まれていることは知られてきましたが、
それでも体外受精や顕微授精の場合には、
不問とされることも多いようです。

 女性の卵子の質ばかり言ってないで、
早く精子の質を良くすることを、
男性自身が気にするようになれば、
不妊治療は大きく進むような気がします。

 立ち上がれ!!
父親予備軍!!