事実婚

 つい先日、
日本産科婦人科学会事実婚カップルにも、
体外受精を実施することを決めました。

 ただ実際には、
今までも不妊治療に戸籍抄本等の提出はありませんでしたし、
私も今までに治療をする中で、
数人ですが事実婚カップルのお話を伺いました。

 病院でも治療を受けていた方もいらっしゃいましたし、
抵抗があるのか当院だけで治療をされている方もいました。

 そういえば開業当初に来院された方は、
結婚が決まっているということで治療をしていて、
無事妊娠から出産となりましたが、
結局ご結婚はされずシングルマザーとなりました。

 年賀状で何年かやりとりをしましたが、
その方の父親が急逝され、
「孫を見せることが出来て幸せでした。」
とお礼の言葉を頂きました。

 結婚の制度自体には色々意見があるでしょうが、
カップルが本当に二人の間に子どもを授かりたいと思うなら、
様々な方法で援助することには別に問題はないでしょう。

 問題はもっと別の次元でありそうです。
人が持っているから欲しいとか、
自分に出来ないのはおかしいとかいう理由で、
自分と別人格の人間を作り出すと、
歪んだ人間関係が出来ていくような気がします。

 妊娠への第一歩はカップルでの共通意識と、
純粋な母性本能でしょうか?