2010-01-01から1年間の記事一覧

精子の質(DNA損傷と不妊)

イギリスのクイーンズ大学の研究では、 精子にDNA損傷があると、 体外受精や顕微授精の結果は悪くなるそうです。 というか、 そんなの当たり前ですよね? ただ現在の不妊治療では、 やはり女性の治療が中心で、 精子に関しては運動率や奇形率、 数や濃度が目…

初期流産と鍼灸

初期の流産は、 遺伝子や染色体異常の為、 防ぎようがないというのが一般的な見方です。 確かにそういった場合が多く、 当院の患者さんでも初期の流産は見られますが、 中には治療を続けていると出産まで至るが、 治療をしないと流産するという人もいらっし…

二段階胚移植

二段階胚移植とは、 受精卵を二回に分けて移植する方法です。 大抵は受精二日目の四分割卵と、 五日目の胚盤胞を移植することになります。 元々は滋賀医大の産婦人科で、 約10年前から徐々に臨床が重ねられていました。 一部の不妊専門病院でも臨床が重ね…

二人で行う不妊治療

男女どちらか一方に明らかな原因がある場合、 治療で高いモチベーションを維持するのは大変です。 自分に原因があるのだからと、 どうしてもプレッシャーを掛けて治療を受けたり、 結果が出ないのは自分だけのせいだと、 独りよがりの治療になりがちです。 …

胚移植後の過ごし方

体外受精や顕微授精での、 胚移植後の生活は病院によって、 様々な指導がされています。 1週間程度のお姫様生活を指導するところもあれば、 普段と全く変わらない生活を指導されるところもあります。 それだけでなく、 「スポーツ活動や外出などもどうぞ。」…

高齢での妊娠に向けて

今日は高齢での妊娠・出産についてです。 以前は35才以上での出産を高齢出産としていましたが、 現在は35才というと高齢というイメージはありませんね。 うちの家内も最後の出産が36才でしたので、 高齢出産ですが特に意識はしませんでした。 高齢での妊娠時…

一休み

今日、 新たにアンケートを送って頂きました。 このアンケートには、 ある新聞記事が同封されていました。 その記事は、 日経新聞の3月31日号。 タレントの千堂あきほさんの記事です。 千堂さんが不妊治療を受けていたことは知っていましたが、 この記事…

紹介

当院では、 以前から患者さんの意見を聞きながら、 その人にあった病院を紹介することがあります。 ただ別に病院や医師と面識がある訳ではなく、 今までの患者さんからの話や、 治療方針などから勝手に紹介していました。 大まかに、 大阪近縁で高度医療をす…

コーラで不妊?

コーラをたくさん飲む人ほど、 精子の濃度や総数が低いことが分かりました。 まぁコーラをたくさん飲む人で思い浮かぶのは、 ジャンクフードが好きであったり、 食生活に無頓着な人ですから、 コーラ単品でどうこうという問題ではないでしょう。 ただ食生活…

アンケート結果

患者さんに書いてもらった、 アンケートの結果を一部アップしました。 HPの方からご覧下さい。 このアンケートを見ていると、 大体、当院に通い始めてから、 4〜6ヶ月後の妊娠が多いようです。 これは高度医療を受けている方でも、 最初の3ヶ月は体調作り…

AID

基本的に不妊治療を受けている人でも、 自分が受けてきた治療や、 受けようとしている治療以外には、 案外興味がなかったり知識がなかったりします。 そういう意味では、 AID(非配偶者間人工授精)のことを知らない人は、 結構いるのではないでしょうか? A…

抗酸化

「活性酸素」 が身体に悪いことを知っている人は多いですがよね? この活性酸素を体内で減らすのが、 いわゆる抗酸化作用のある食品です。 有名なものには、 ビタミン類があります。 また色素系のベータカロチンや、 カテキンなどもあります。 これらは植物…

続・アンケート

昨日書いていたアンケートを送付するために、 昔からのカルテを見ていましたが、 思い出すのは見事成果を挙げた例よりも、 むしろ残念な結果に終わった患者さんのことです。 治療中は子どもの話や妊娠中の話をすることが多いので、 患者さんにとっては、 淡…

アンケート

現在、 当院に通院中に、 妊娠或いはご出産された患者様を対象に、 アンケートを実施する予定です。 現在も不妊治療に挑みながら、 なかなか結果が出ずに焦っている方々に、 有益な情報が得られればと考えています。 アンケートを掲載しても良い方に関しては…

ストレス

不妊治療はとかくストレスのかかる治療ですが、 病院や医師のあり方によっては、 不必要にストレスを受ける場合があります。 過剰なストレスは、 当然妊娠をし難くし、 流産をしやすくします。 以前、 当院に来院していた患者さんは、 とある専門病院で医師…

死産のリスク

「死産のリスクとその原因を調べるために、 デンマークで登録された 1989〜2006年の20166の妊娠を対象に、 体外受精や顕微授精による妊娠、 一般不妊治療による妊娠、 妊娠する迄1年以上要した自然妊娠、 そして、 妊娠するまでに1年未満だっ…

SIDSとセロトニン

今回は不妊の話題ではありませんが、 皆さん気になるであろう、 乳幼児突然死症候群(SIDS)についてです。 SIDSは、 ある日突然、 健康な乳幼児が寝たままこの世を去るという、 非常にショッキングな病気です。 今までに、 うつ伏せ寝や家族のタバコ、 飲酒…

凍結胚移植と新鮮胚移植

デンマークでの研究では、 凍結胚移植と新鮮胚移植では、 凍結胚移植の方が、 新生児の体重が大きく、 低体重児や早産のリスクが少なかったということです。 個人的にも、 凍結という行為自体にマイナス面がなければ、 ごく当たり前のことかと思います。 と…

夫婦での話し合い

不妊治療を続ける上で、 旦那さんの役割は中々難しいですよね? まだ、 精子の異常での不妊ならば、 ある程度やることははっきりするのですが、 原因不明の機能性不妊だったり、 女性側に何らかの原因があったりすると、 旦那さんは自分の立ち位置に苦しみま…

自分にあった治療

不妊治療の方法は病院の方針で決めることが多いのですが、 私はやはり患者さんの考え方や状況次第で、 柔軟に対応した方が良いのではないかと思います。 例えば、 機能性不妊で体外受精を複数回行っている場合でも、 年齢的に若ければ、 基本的な身体作りさ…

人工授精の継続について

一般的に、 タイミング法から始まった不妊治療は、 次のステップで人工授精になることが多いですよね。 この人工授精の成功率は結構低く、 頚管粘液不全や射精障害など、 かなり限定的な場合にのみ、 効果を発揮すると言われています。 そこで大抵は5回程度…

妊娠の体感について

何度か妊娠や出産をすると、 自分の感覚で、 かなりの初期でも妊娠が分かるそうです。 ただ初めての妊娠時には、 大抵の人が違いを分からないまま判定を待ちます。 そういう意味では、 体温とか、 腹部の張りとか、 出血とかはあまり意味がないのかもしれま…

不妊治療時の薬の使用

西洋医学との併用をする場合、 一番難しいのはホルモン剤などの薬剤の使用法です。 鍼灸や栄養療法で身体を作るにしても、 薬剤の影響は非常に大きく、 適切でない場合には体調を大きく崩します。 薬剤の使用は、 病院間でかなり差があり、 病院選び次第では…

安定期

念願の妊娠反応は出たものの、 初期の流産の心配は誰もが経験しますよね。 ましてや不妊治療を受けていた方や、 高齢での妊娠なら尚のことでしょう。 一体妊娠してからどのくらい経てば、 もう安心だと言えるのでしょう? 一般的には5ヶ月になれば一安心で、…

治療効果の判定

鍼灸治療での効果の判定は、 私自身は脈や舌、お腹などの複数部位で診るのですが、 患者さん自身はどこで効果を診れば良いんでしょうか。 これが分からなければ、 そこが自分にとって良い治療所であるかどうか、 妊娠に近付いているのかどうかが分かりません…

鍼灸治療の頻度

当院での鍼灸治療を受ける頻度は、 その人の身体の状態と、 治療計画により変わります。 1.自然妊娠のみを目標とする場合 週1が基本ですが、 身体の弱りが強く短期間での効果を期待するなら、 週2回を3ヶ月程度。 その後週1回となります。 2.タイミ…

ストレス管理

不妊治療を続ける上で、 実は一番大変なのがお金とストレスの問題でしょう。 どのような形で不妊治療をするにしても、 お金は必ず付きまといます。 健康食品や栄養のサプリメントは安くはありません。 病院に通いだすと更にかかりますし、 専門病院ならもっ…

卵の質と数

当院にお越しの患者さんの中でも、 体外受精を受けている人は、 比較的年齢層が高く、 30代後半から40代後半までいらっしゃいます。 どうしても年齢層が上がることで、 採卵数が減ったり、 受精卵のグレードが下がりがちです。 ただ適切に治療を進めると…

腹帯

本日昼前に、 以前、体外受精を成功された、 現在16週になる方が来院されました。 一応経過観察と体調管理で来院されているのですが、 今日は久々にご主人と来院され、 腹帯の巻き方をお教えしました。 現在は腹帯を巻く人は少なく、 病院でも腹部を圧迫す…

針の品質

鍼灸治療で使う針には、 大きく分けて使い捨ての針とそうでない針があります。 臨床的には、 使い捨てでないものの方が、 使い心地は良いのですが、 複数回滅菌しながら使うため、 品質の管理が必要です。 滅菌や治療を繰り返すと、 どうしても金属疲労や針…